読もうと思った理由と期待する知識
子育て中は24、365でおなかが減ったらあるいはおむつを替えてほしい、抱っこしてほしいと子供が泣けば対応する必要があります。
しかし、睡眠が削られ親は睡眠不足となり、睡眠不足は余裕(やさしさ)を削っていきます。
「スタンフォードの自分を変える教室」の中で、ケリーマクゴニガルは睡眠時間が6時間未満となるような睡眠不足は脳のエネルギー不足を巻き起こして軽度の前頭前野機能障害に近い状態となり、脳は酩酊状態と同じレベルまで機能が落ちると指摘しています。
結果、感情をコントロールしたり、意識を集中させたりするのが難しくなるそうです。そうなると日常的なストレスへの耐性が落ちて、些細なことでイライラしたりそれがまたストレスになります。
この本から、睡眠の質をいかに上げればいいか、どうすれば長い時間の睡眠に代替できる効果が得られるかを期待して手に取りました。
本から学んだこと
睡眠の重要性
人は人生の3分の1を眠って過ごします。そして、睡眠は人生のすべてを左右するくらい重要なもの。
地獄のミサワばりにh時間しかねてないわーとか言ってられないわけです。
そして睡眠不足は蓄積します。
どういうイメージでしょうか。体のどこかで不足した睡眠時間がカウントされていくのでしょうか。
答えは、眠っている間に行われる細胞の掃除作業の遅延による死んだ細胞、有害物質、老廃物が累積していくことで起きます。
プチ断食でもオートファジーが行われることから僕は実践していますが(プチ断食の恩恵で体重が10%近く落ちました)、睡眠でも行われているんですね。
「頭のいい子にする最高の育て方」でも乳幼児もまた寝ることで細胞の掃除が行われ、大人でこれがうまく機能しない場合は認知症になるリスクがあると指摘していました。
つまり、睡眠不足は脳の掃除機能が通常通り機能しなくなり、細胞内のゴミ(死んだ細胞や老廃物)がたまっていくことで認知症の一因となりうるということですね。
また睡眠不足はミスに直結します。
医療雑誌「ランセット」で、睡眠不足の意思は、そうでない意志と比べて業務終了が14%も遅れ、ミスの確立が20%高まると指摘されています。
仕事が終わらないから、遅くまで仕事をするというのは、翌日の自分に尻ぬぐいさせるようなもんですね。
どうやって眠りにつくか
とはいえ、夜中に子供の泣き声が聞こえれば起きずにはいられません。
本書は自分自身に対しても、子供に対しても有効な手段の一つとしてAM6:00~8:30までに日光浴するべきと提案しています。
日光浴をすることで熟睡に効果があるセロトニンが分泌されて睡眠の質向上に効果があります。
日光浴時間が減ると体内時計が狂い、セロトニンの生成量がへり、長期的に健康に悪影響を及ぼします。
10分程度緑の中で運動をする、グリーンエクササイズをすることで、ビタミンDを生成を促し脳神経の組成を助けます。
グリーンエクササイズの有用性については、メンタリストDaiGo著「自分を操る超集中力」、パレオな男で有名なyu suzuki著「超ストレス解消法」、ケリー・マクゴニガルの著書「スタンフォードの自分を変える教室」の中でもで紹介されています。
いや、オフィスのガラス越しに日光浴びてるしいいだろ、という意見もあるかと思いますが、ビタミンDの生成に必要なのは紫外線Bであり、この光線はガラスによって遮断されてしまいます。
積極的にオフィスを出て、グリーンエクササイズを取り入れましょう。
ほかにも睡眠の質向上のために――
ブルーライトカットが必要な時間帯
カフェインカットについて
の重要性が説明されています。
同居人に食事を振る舞い腸内環境を整える
近年の研究で、腸には脳のように大量の神経組織があることが明らかになり、「腸神経系」と呼ばれ腸は第二の脳と呼ばれるようになったそうです。
セロトニンの95%が消化器官に存在し、腸粘膜で生成されることから言い過ぎではないでしょう。
そして腸には腸内細菌が住み着いており、人間はそれらの細菌と共生するように進化を遂げました。
これは、人間の機能の一部に腸内細菌の営みが取り込まれているといっても過言ではないでしょう。
腸内細菌といい関係を築くためには、加工食品を避ける必要があります。
「パレオダイエットの教科書」でも、加工食品を避けて食材のもとの姿が想像できるような食品を食べることが推奨されていました。
たとえば、鮭の切り身はそれが鮭の体の一部であることが想像できるのでとっても問題ないが、
チキンナゲットの形から鳥を想像できないので食べない方がいいといった具合です。
また睡眠の質を向上するための食材も紹介されています。
ざっと食材リストを見た感じではチキンカレーあたりを作れば快眠できそうです。
チキンカレーの具材で睡眠改善にいい食材と紹介されていたのは、ジャガイモ、トマト、ニンニク、玉ねぎがいいとのことです。
まあチキンのトマト煮込みとかでもよさそうですね。
鶏肉でトリプトファンが摂取できて、これはセロトニンの前駆体です。アメリカ睡眠医学会刊行紙「スリープ」に紹介された論文に、芋類に含まれるカリウムが眠りが浅い場合には効果があるそうです。トマトはメラトニンの生成を高める効果があるようです。そして、ニンニク、玉ねぎは善玉菌の成長を促します。
マグネシウムをとる
マグネシウムは抗ストレス作用のあるミネラルで筋肉の緊張をほぐし、神経の高ぶりを抑えるなどリラックスには欠かせないミネラルであるが、様々な役割があるゆえにマグネシウムは不足しがちであると指摘しています。
睡眠改善にマグネシウムがいいというのは、パレオな男でも紹介されています
クエン酸マグネシウムが吸収率が高く、200㎎~350㎎を飲んで2週間様子を見るだけで、大半の睡眠の問題が解決するケースが多いのだとか。
サプリメントの力を借りる
トリプトファンやマグネシウムもそうですが、食事からとるのがベストですが、なかなか日常で栄養ベースで献立を作るのは至難の業。
そんな時にはサプリメントの力を借りるのがいいと思います。
本書ではサプリメントについても紹介されていてその中でも自分自身でも使っているものを紹介します。
5HTP
5-HTP はセロトニンの前駆体です。5-HTP自体はトリプトファンが材料となりできる物質です。
なのでトリプトファンを摂取するより、セロトニンにダイレクトになるため効率が良いサプリメントです。
夜に200㎎~400㎎摂取するのが望ましく、効果を実感するのに6~12週間かかるそうです。
僕も飲み始めてまだ日が浅いので、完全な効果を享受できていないはずですが、寝つきがよくなりました。
そして、朝起きてすぐ離乳食を作ろうと、布団の中でのまどろみなく動けるようになりました。
しかし、5-HTPは海外通販でしか購入できないため少し面倒……という場合はトリプトファンの購入をお勧めします。
トリプトファン→5-HTP→セロトニン→メラトニンと生成されるため、トリプトファンを摂取しても同様の効果が期待できます。
トリプトファンは寝る90分前に摂取するのが効果的と言われています。
嫁にも勧めましたが、サプリメントをあまり飲まないので、マグネシウムを摂取するにとどまりました。
それでも体がかなり楽になったといっていたので効果が高いと感じています。
マインドフルネスを取り入れる
マインドフルネスはいわゆる瞑想です。瞑想というと怪訝に思うかもしれませんが、マインドフルネスは何かを信仰する必要も、禅寺にこもる必要もなくただあるがまま呼吸に集中すればよいのです。
脳内にはとりとめもない意味もない、そして何度も繰り返し起こる思考が毎日5万以上おこるといわれています。
「世界のエリートがやっている 最高の休息法」の中で、これらの思念を頭の中のうるさいサルたちとして、モンキーマインドと紹介しています。
一番簡単な瞑想は7秒吸って7秒吐きながら頭の中で呼吸にラベリング(1…2…3...)していくのが最も簡単な方法です。
その間、思考は今ここを意識して、何か別のこと(夕食なににするか、いやな上司のこと)が思い浮かんだら自己批判せず、別のことに気付いたことに気付き(メタ認識)そっと呼吸を数えることに集中させる方法が最も簡単です。
これを1日5分でいいので毎日することで、脳の神経ネットワークにいい影響を与えるようです。
研究によると累計3時間に達すると集中力、自制心が向上し、累計11時間を超えると集中力にかかわる神経ネットワークが増加し、1週間に累計3時間ペースを2か月以上持続させると前頭葉前皮質を形成する灰白質が向上したというほうこくもあります。
科学的にメンタルにいいことが分かってきており、マインドフルネスはGoogleでも行われています。
食品ベースで家族をささえ、マグネシウムサプリを飲む
チキンカレーやトマト煮込みのようなレシピを取り入れつつも、
マグネシウムはサプリメントから摂取するのがいいと思います。お手頃価格ですし。
奥さんがサプリメントに抵抗がないならトリプトファンも飲んでもらえれば睡眠の質改善につながると思います。
参考
https://yuchrszk.blogspot.com/search?q=%E3%83%9E%E3%82%B0%E3%83%8D%E3%82%B7%E3%82%A6%E3%83%A0