はじめに
ネクストフーディスト2期生のcomodo(@comodo_dev)です。
今年もこの季節が来ました。
そう、いくらです。
いくら関連のネタは過去何度かやりましたが――
またこの季節が来てしまったわけです。
とにかくいくら好きにはたまらない季節です。
特にいくらは旬のはじめの方がおいしいです。
旬の後半でとれる筋子はまさにピンポン玉。
正直あれだけ固いイクラを食べたい人はいないはず。
ということで我が家も旬の走りの筋子が出てくると、
いつ仕込むんだオーラが出てくるわけです。
正直、仕込むのが好きな僕としてはおもちゃが手に入り楽しいわけですが。
いくらのしょうゆ漬けの漬け汁はなぜ日本酒なのか
気になるところですね。
ただ、飯に乗せるものは日本酒で調理すればおいしくなるというセオリーは
少なくとも日本人なら共感してもらえるはず。
例えばワインはどうなのかという疑問を抱きました。
探してみると商品としてはありますね。
おもしろいことにワインと魚介類の食べ合わせは不快な生臭み発生の一因という研究結果もあります。
白ワインであれば魚介と合うのではないかという声も聞こえてきそうです。
まあ、ワインの赤白の大まかな分類によるところなのでこの主張はあれですが、
合う合わないというのは個人の嗜好経験則によるものであり、あまり理由がわかっていないという研究もあります。
今回、いくらをターゲットに考えると漬けダレを醤油、みりんに対して酒は、日本酒、白ワイン、赤ワインを検討していました。
どれで漬けたらうまいんだろうなぁと。
事前調査してみると、どうやら赤ワインの鉄イオンと魚介類に含まれる脂肪酸が酸化した過酸化脂肪酸に反応したときに
特有の臭みが口の中に広がることがわかっています。
この実験のデザインがなかなかきつくて、53種類の魚介料理(煮物、生もの、焼き物、乾物などなど)に対して赤ワインと白ワインとの相性を
官能調査したもの。
いやぁ……ツラッ!
赤ワインの鉄の含有量は土壌などが影響を及ぼすようですが、
例えば山梨のワインであれば鉄分の含有量が少ないので行けるかもとのこと。
レシピ
漬けダレ
醤油・・・・・・・・・・・100ml
みりん・・・・・・・・・・100ml
赤・白ワイン、日本酒・・・100ml※
※3種類の付けダレを用意。
比率はすべて同じ
作り方
ほぐし方はいつも通り、60℃くらいのお湯につけてばらします。
60℃1分でアニサキスもやれますよ。
やってみよう
▼まずは白ワインとその他調味料を混ぜて
▼アルコールを飛ばす
▼IHでなぜフランベ!? 点火したからさ!! アルコールって飛んでるか飛んでないかわかりにくいから視覚化してみました
そしてつけ汁を冷ましておきます。
――そのすきに
▼いい色だよ、セクシーだ。100g520円也……
▼60℃くらいのお湯に投入。なに、筋子を入れれば温度差がるから余裕だよ。と思ってたら普通に熱いので注意。
▼指でほぐしつつ、水を何度も買えればあら不思議いくらちゃん。白くなっていますが、水分を切れば戻ります。ということはふやけて白くなっているのか?!
▼ちょっとグロいですが、いくらを守っていた膜
▼しばらく水切り
▼水気が切れてくるといくららしい見た目になってきます。そうしたらつけていきましょう。いくら100gに対して、漬けダレ50でいきます。
▼左が赤ワインで右が白ワイン
2、3日つけておきます。
▼だが我慢できなかった!! 漬かりが浅いけどこれはこれでおいしい。この時点では日本酒でつけたものがいちばんおいしかった。
▼さて数日後。赤ワイン、白ワイン、日本酒、それぞれを味わってみる
▼あじわってみる。徳利はノイズなので消しておいてくれたまえ。
▼うん、やっぱ日本酒の奴が一番うまい
おわりに
広く行われている調理方法には理由があるのだという結論になってしまいました。
ただ、研究のように赤ワインでつけたものもまずいわけではなく、比べた時に日本酒でつけたものがうまいというものでした。
つまり、組み合わせが最悪という風にはならなかったわけです。
これが加熱したことで鉄イオンが変化したのか、あるいはいくら自体に酸化脂肪酸が少なかったことが理由なのかはわからないっすね。
ちなみに赤ワイン漬けいくらを赤ワインで合わせてもおいしかったので、何事もチャレンジですな。
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