はじめに
これから社会人になる方や、若手新入社員で仕事がはじまってからオフィスで1日をどう過ごせばいいものかと悩んでいる方にいくつかのメソッドをしょうかいします。
私はしがない本好きの会社員ですが、紹介しているメソッドは多くの本から抜粋した、偉人の実践していたもの、研究などで裏付けのあるものばかりです。
すべてこの通りやる必要は一切ないですが、一つでも自分の習慣に落とし込めれば少なくとも1600円(一般的な書籍代)の価値があると思います。
では、若手社員に送るメソッドをご紹介します
今日の服どうしようかなと悩まない
どれを手にとってもそれなりに見えるコーデにするため、同系統のワイシャツとスラックスをいくつかそろえて服を選ぶ時間を無くしましょう。
服を選ぶだけでも意志力が消費されます。
スティーブ・ジョブスをはじめ、マークザッカーバーグは意志力を温存するため、同じコーディネイトの服装をして、一日の中で無駄な判断を減らしています。
彼らは意志力が有限であることを知っていたため、重要な判断のために意志力を温存するために、極力余計な決断を排除しました。
ちなみにスティーブジョブズであれば服を選ぶ決断を減らすために、ISSEY MIYAKEのタートルネックと501、グレーのニューバランスのスニーカーの組み合わせで決めていたほど徹底していました。
洗濯で一番めんどくさいのが、靴下のペアを探すことです。
同じ黒の靴下を十数足買って、どれを選んでもペアになるようにするのもいいでしょう。
シャツも青系でそろえ、ネクタイも青ー紫系を買ってとりあえずどれを選んでもそれなりに見えます。
リバーシブルのベルトもいいですね。
ただでさえ朝はあわただしいもの。朝から余計な意志力を使わないようにしましょう。
朝礼でドローインして、体幹を鍛えよう
時間を有益に使いたいところは朝礼の時間です。
比較的多くの会社で朝礼を実践しているようです。
朝礼は無駄に思う人が多いようで、Googleの検索サジェストに「朝礼 無駄」や「朝礼 苦痛」などと表示されているくらいです……
ただ突っ立っているだけでは、時間がもったいないのはたしか。
ドローインをしましょう。
ドローインとは、単純に30秒程度おなかを凹ませるだけです。
おなかを凹ませて内臓を上に持ち上げるイメージ行います。
これを1回30秒から1分を1日数回することで、腹筋が割れ、また体幹の筋肉も鍛えられ、腰痛も軽減されるようです。
ドローインは効果がありますが、習慣化が難しいものです。
朝礼をトリガーにしてドローインを習慣づけましょう。
そして、無駄な朝礼の時間を密かに活用してトレーニングしましょう。
この方法は電車の中でも行えますので、出社退社時にやることをオススメします。
今日のタスクを洗い出し、プライオリティ(優先度)を決めよう
1日を効率的に進めるにはタスクを洗い出して、優先順位をつけて行うことが大切です。
タスク洗い出しのために、2つのメソッドを紹介します。
タスク洗い出しのためにお勧めしたいのが、「ゼロ秒思考メソッド」です。
ゼロ秒思考メソッドは元マッキンゼーのコンサルタントが編み出したもので1分間それについてただひたすら頭に浮かんだことを書いていくというものです。
やり方は――
【本文より】
A4の紙に1件1ページで書く。
ゆっくり時間をかけるのではなく、1ページを1分以内にさっと書く。
毎日10ページ書き、フォルダに投げ込んで瞬時に整理する。
それだけで、マッキンゼーのプログラムでも十分に教えていない、
最も基本的な「考える力」を鍛えられる。
深く考えることができるだけでなく、
「ゼロ秒思考」と言える究極のレベルに近づける。
「今日のタスクは」というタイトルを決めたらそれについて考えていることを書き出しますが、書き出す際に注意したいことは、粒度を合わせる、ということです。
例えば、都道府県を書き出す中で、市町村のことを書き出したら粒度が合いませんね。
同じ粒度、レイヤーで書き出すことを意識しましょう。
そして細かく作業を明確にしたい、一つ下のレイヤーまで掘り下げたい場合は、その項目をタイトルにもう一度ゼロ秒思考で書き出せばよいのです。
これを1日10回程度が推奨されていますが、タスクの洗い出しだけでは、10回はさすがに多いでしょうから、別のお題を掲げてもいいと思います。
例えば今日家帰ってから何をするか、今週末何をするか、今悩んでることについて、何かしらへの不満などを書き連ねればいいと思います。
【ブレインダンプ・タイマー】
これはいわゆるエクスプレッシブ・ライティングと同じ、同様の効果があると考えられます
エクスプレッシブ・ライティングをすると、脳の中一時記憶領域(ワークワーキングメモリー)にある情報が書き出され、頭が整理された状態になります。
この方法は心理療法の世界で多くの検証が行われ、不安の解消やメンタルの改善の高い効果が証明されているものです。
例えば反芻思考(同じことを何度も考えてしまう)の人などは、このエクスプレッシブ・ライティングをすることで、繰り返し考えてしまう思考に、これはもう十分に考えたとラベリングすることができるからです。
エクスプレッシブ・ライティングについては、論文を読みまくるブログ「パレオな男」の管理人の著書「超ストレス解消法」、メンタリストDaiGo著「自分を操る超集中力」、久我谷亮著「最高の休息法」でも紹介されています。
【筆記開示で集中力向上!エクスプレッシブ・ライティングタイマー】
さて、エクスプレッシブ・ライティングで洗い出されたタスクを洗い出したらそれを付箋に書きましょうに書き出しましょう。
付箋に書き出す理由はこの後に優先順位で並べ替えやすく、さらに付箋は優先順位が変わった場合にも張り替えればいいだけなので、らくちんです。
次にタスクを重要度が高い順から6位まで並べます。
これはアイビー・リー・メソッドといい、このメソッドはアメリカ最大手の鉄鋼会社から経営効率化・改善についてコンサルティングの依頼があり、その際にアイビー・リーが考案したメソッドです。
アイビー・リー・メソッドとは――
「1つの作業が終わるまで、断固として次のことをやらない」という仕組み作りです。
<中略>
アイビー・リーは20世紀前半に活躍した経営コンサルタントで、後に「PRの父」と呼ばれるようになった人物。
メンタリストDaiGo著「自分を操る超集中力」より引用
アイビー・リー・メソッドのやり方は単純そのものです。
- やるべきことを6つメモする
- それを重要度でソート
- これに従い仕事を進める
- すべてできなくても気にしない
- 翌日も同様に続ける
優先順位を決めたら一番上のタスクから片付けていきましょう。
結果的に1つか2つしかできなかったとしても気にしてはいけません。
なぜなら、あなたはその日に一番大切だと思っていた仕事を済ませたのですから。
ちなみにこのメソッドを実践した鉄鋼会社では業績が改善。アイビー・リーには5000万円のコンサルティングフィーが支払われました。
100年前のメソッドではありますが、それほど効果があるものです。
会議では、マインドフルネスを行って集中力を鍛え、メンタル改善しよう
さて、会議の時間もハックしましょう。
これもまた、Googleの検索サジェストで「会議 無駄」と出てくるように、多くの人が無駄だと思っているけれど、慣習的に続けられているものが多々あります。
1時間の会議に8人が招集された場合、1人日分(8h)の仕事量が奪われるので非常に生産性が悪いです。
しかしながら、新入社員でいきなり会議体廃止などの組織改革は難しく、ともすれば煙たがられてしまいます。
そんな時にはオープンモニタリング瞑想を実践し、メンタル改善を図りましょう
瞑想というと違和感を覚えるかもしれませんが、かなり研究の進んでいる分野で、瞑想によって脳機能改善、集中力向上が期待できます。
ハーバード大学の研究によると瞑想を8週間続けることで脳の灰白質が再構築されることが分かっています。
灰白質は神経の集合体で、不安、恐怖、ストレスなどの障害で悩む場合この部位に問題があるといわれています。
その部位が再構築され、構造的にリフレッシュされ、密度が高まりストレスに強くなることがわかっているのでやらない手はないでしょう。
オープンモニタリング瞑想のやり方は以下の通りです。
オープンモニタリング瞑想は自分の思考や心の動きに意識を向ける方法です、最大のポイントは今の思考や体の感覚が頭の中で簡単な言葉で実験をしていくこと
会議中に行うとしたら、会議で行われているものを簡単な言葉で脳内で実況します。
例えば同僚の発言に対して、自分はこう考えているしかし、話がながい、要点がまとまっていないこう言い直せば良いのでは
モニターの調子が悪い、黄色味が強い
などなど、今感じていることを簡単な言葉でひたすら実習実況していくことです
こうすると客観的な認識が生まれ怪獣のストレスにさらされにくくなります
これは、超ストレス解消法の、fly on the wallのテクニックに共通するところがあると思います
いやいや、俺は会議にちゃんと望むんだ!
そんな方は是非会議用ノートとしてコーネルメソッドノートを使ってください。40年前に、アメリカの名門コーネル大学が開発したもので、ノートが3領域に分かれており、左側に決定事項、右側にメモや詳細、下にまとめを描くなど会議の内容を整理するのに、使いやすいノートです。ぜひ試してみてください。
お昼はグリーン・エクササイズで日光を浴び、パワーナップしよう
ご飯を食べて時間が余ったら、残りの時間、スマホゲームをするのはちょっともったいない。スマホゲームはトイレ休憩中にでもやってください。
食後、おすすめのメソッドは二つあります。
まず一つ目はグリーン・エクササイズです。
グリーン・エクササイズとは自然の中で軽い運動することで、集中力が改善されることが、多くの研究により、この効果が証明されています。
イギリスのエセックス大学が2010年に行った調査では、過去に行われた大量のデータから質の高い10件を選択。
<中略>
その結果を簡単にまとめると、次のようになります。
・自然の中で行うエクササイズは、たったの1日分でストレスを軽減する
・若くてメンタルが弱い人ほど、グリーン・エクササイズの効果は大きい。
引用元:超ストレス解消法
近くに公園があればそこを5分程度運動するのがいいと思います。
さらに、日光を浴びることもメンタル改善に高い効果があり、古くから推奨されていました。
フィンランドによって行われた実験では1日5分太陽光を浴びながら散歩すると高いリラックス効果が得られた上に他人とのコミュニケーション能力までアップしたそうです。
また、光によってビタミンDが増える効果があるため、神経細胞の成長や骨の成長に良い効果があることがわかっています。
もし近くに自然を感じる環境がない場合、大自然の動画を見るだけでも効果があります。
Instagramなどのハッシュタグ#naturepornは大自然の画像が見られるのでオススメです。
#natureporn
しかしながらSNSはメンタルに悪影響が出るという研究結果もありますので、ほどほどに。
大自然を感じたら、自分のデスクに戻り、パワーナップをしましょう
パワーナップは15分から20分程度の短い眠りを取ることで、その後集中力を回復させるというものです。
パワーナップは実際に眠らなくても目を閉じて他の情報を遮断することで脳を休ませる効果があるので、実際に寝なくても大丈夫です。
午後の一息、でもコーヒーは14時まで
15時ぐらいにコーヒーにコーヒーを飲みたくなる衝動に駆られるかもしれません。
「SLEEP」によるとしかし14時以降カフェイン摂取は睡眠に深刻な影響を与えるため、我慢できるのであれば別のものでリフレッシュしましょう。
睡眠時間が短くなることで、脳に深刻なダメージを与えます。夜間、脳内では洗浄作業がおこなわれていて、脳内にある疲労物質やアミロイドβタンパク質などが、睡眠によりクリアになります。そのメンテナンス時間が短くなるとゴミが溜まった状態となり、睡眠時間が短い状態が長期間続くことで、汚れが蓄積し認知症などになるリスクが高まります。
研究によると、認知症の患者の脳内にはアミロイドβタンパク質が大量にとどまっていることから、脳の認知機能に深刻なダメージを与えることが想像できます
終わりに
メソッド自体は簡単なものが多いですが、研究によって効果が裏付けられているものばかりなので、生活の質が高まるでしょう。
最後に、今回メソッドのもととなった書籍を紹介します。